2022/12/25 23:41

激寒です。

愛してやまないタイラバは激渋モード厳冬期の到来。
激渋も楽しい変鯛です。
でも厳冬期には真鯛から僕の心を奪って浮気させるお魚が居ます。それがフグ
フグはカットウと言う仕掛けを使って釣る餌釣りなんですが、関東ではメジャーですが僕のホームの明石もここ4~5年で年々人気が出てきました。
道具はタイラバのリールそのままにタコロッドみたいな先調子のロッドがあればOKです。フグ専用ロッドも5,000円前後からあって短いタコロッドと言った感じです。明石で釣りしてる僕にとっても道具の敷居が低かったのでやりやすかったのですが、釣って楽し、食べて良しと真鯛に匹敵する魅力があります。

メインターゲットはショウサイフグ


フグにも色々種類がありますが、明石で楽しめるのはショウサイフグと呼ばれる可愛らしいフグ。
この子たちが厳冬期の明石を熱くさせてくれます。
そもそも日本人はフグが大好きでして、縄文時代から食べられておりました。ご存知の通りフグにはテトロドトキシンと呼ばれる猛毒があるので、昔は大勢の方々が亡くなりました。かの有名な戦国武将豊臣秀吉は日本で初めて『フグ禁止令』を発令しました。そのぐらい多くの方々が亡くなったと言う事実ですが、死ぬかもしれないけどそれぐらい旨いのがフグなんですよね。しかもそれがショウサイフグ。昔は船は人力か帆を立てるしかないので、そんなに沖合には出れず湾内やシャローで採れるのがショウサイフグでした。
江戸時代の歌人、松尾芭蕉
『あら何ともなや きのふは過ぎて ふくの汁 河豚汁や 鯛もあるのに 無分別』
って詩を読んでます。今の言葉に訳すと
『あぁ~良かった~。昨日フグ汁食べたから朝目が覚めへんかと思ったやんけ。鯛食べとけばそんな心配せんでもえ~のに』
って内容です。江戸時代から鯛とフグは激ウマ鮮魚だった訳で。
同じく偉大な歌人小林一茶
『五十にて 河豚の味を 知る夜かな 河豚食わぬ 奴には見せな 富士の山』
って詩を読んでます。これも今の言葉に翻訳すると
『ワシ、50歳の夜にフグ初めて食べたがな。フグの旨さ知らんやつは富士山みる資格あらへんがな。』
小林一茶フグ初めて食べたの50歳やったんですね(笑)。そんぐらい美味しいのがフグ。
フグが危険な魚と分かると余計気になるんですよフグは。

令和の世の中でも解明不明のフグ毒テトロドトキシン

フグの毒であるテトロドトキシンは青酸カリの500~1000倍の猛毒と言われています。
アニサキスのように加熱しても冷凍しても消滅しない自然由来の猛毒です。
現在僕は44歳ですが、子供の頃フグ専門店でもフグ中毒が出ていました。子供の頃の小児科の開業医の主治医の先生がフグ中毒で廃業されたこともありました。令和の世の中になってもテトロドトキシンがどんな毒性でフグによって有毒部位が異なることまでは研究されましたが、テトロドトキシンの解毒剤は今日でも存在していません
厚生労働省の発表によると令和の今日でも毎年20人前後のフグ中毒が発生しています。それらすべてが素人が自分で捌いたフグを食べたものです。現在フグの有毒部位は種類ごとに解明されているので、フグの調理免許を持った人やお店に捌いてもらいましょう。
フグ釣りの遊漁船は有資格者が捌いて身欠きにしてから手渡してくれるので安心です。

釣れる人は釣れるけど釣れない人は釣れないみたい


僕は正直フグ得意かも(笑)。
タイラバみたいに当たっても手に伝わりません。竿先に違和感を感じたら即合わせする目感度の掛け釣りです。
タイラバ仲間と行っても竿先の違和感感じる人と感じない人がいます。感じる人は二桁釣果ですが、感じない人は5匹以下と釣果の分かれる釣りみたいです。

良い日に当たると30センチオーバーの良型がボコボコ釣れると言う時もあります。
リールのドラグはフルロックなんで掛けるとフグの重さをモロに感じます。しかも結構引くんですよ。この子たち。

明石のフグ釣り遊漁船と僕が選ぶ基準

猛毒の魚で有資格者が捌かないといけないので、明石ではまだフグ釣りしてる遊漁船少ないです。またフグは各都道府県ごとにルールが異なります。国家資格とちゃうんですね。兵庫県ではNGだけどお隣岡山県では食べて良いフグも存在します。兵庫県でフグ釣りやってる遊漁船は僕の知ってる限り
①虎之助(神戸垂水)
②回連丸(明石)
③村由丸(明石)
④名田屋(明石)
⑤浜栄丸(高砂)
ぐらいです。どの船も乗船料に+捌き代(1,000円)みたいです。
④の村良丸と⑤の浜栄丸は乗ったことないので何とも言えません。虎之助、海連丸、名田屋の中では海連丸がお勧めです。
何かと問題発言が多い社長さんでアンチも多い遊漁船ではありますが(笑)、フグ釣りで一番兵庫県のルールを守っているのが海連丸です。
兵庫県ではフグ免許取得者が保健所の認可のある施設で捌くことがルールです。
名田屋は5,000円と破格の安さの乗船料は魅力ですが、船でフグ捌くんですよ。湾内の海水で・・・。ルール違反だし、湾内の水は不衛生なんで僕はパス。
虎之助さんは船長の贔屓にしてる料理屋にフグ持ち込んで捌いてもらうみたいですが、渡された身欠きがこちら。

本当にフグ調理師免許あって正しい知識持ってる人が捌いているんでしょうか???
ショウサイフグは筋肉と白子しか食べれません。皮も含めて有毒部位です。自分でカットすれば良いのですが、勘違いした人ヒレ酒とかにしてしまうんじゃ・・・。死亡しなくても中毒が出たらどうするんだろう・・・。
で虎之助さんタイラバでも乗ってましたが、なんとなく個人にはなんとなく、足が遠のいてしまいました。釣友さんはタイラバで乗ってますけどね。
その点海連丸は屋内の水道水できっちり捌いてくれるし、見学することもできますから安心です。

こんな感じできれいに捌いて洗って仕出し弁当のケースに入れて渡してくれます。水道水の真水で洗ってくれているので帰宅後キッチンペーパーで包んで冷蔵庫でOKなんです。なんでフグ釣りは海連丸さん一択です。今の所。

やっぱ危ない魚だからね。
専門知識と技術持ってる人がルール守ってるとこじゃないと怖いです。

フグのハイブリッドは新種ってのも魅力

ショウサイフグメインですがトラフグが釣れることもあるし、アカメフグとか高級なフグ達が釣れることもあります。
こんなフグが昨年釣れました。

ショウサイフグっぽいけど何かちゃう・・・。
コモンフグぽっさもあるけど何かちゃう・・・。
ザラザラしてる感じはトラフグっぽいけど何かちゃう・・・。
これハイブリッドなんですよ。犬猫で言うミックス。
違う種類のフグ同志の掛け合わせ。フグは種類によって有毒部位が異なるのでハイブリッドはどこが有毒部位か分からないから食べれないけど、何か興奮するやつ。
この子は須磨の水族館の研究チームの方々がお引取りになったそ~な。

フグってホントに魅力的なんですよ。